サラリーマンなどの給与所得者や年金生活をされている方が確定申告をする場合には、医療費控除を受けることが多いのではないでしょうか?
そこで医療費控除についての注意点をまとめてみました。

1.10万円を超えた分だけ?
 給与所得者の場合には給与所得控除後の金額、年金所得者の場合には公的年金等控除額や必要経費を控除した後の金額、に対する5%分、または10万円のいずれか少ない方の金額、を超えた分が医療費控除の対象となります
 ですから65歳未満の方で公的年金の年額が110万円であれば、公的年金等控除額70万円を引いた残りの40万円に対する5%分として2万円を超えた分が医療費控除の対象となりますので、集計をして10万円にならないからと諦めないようにしてください

2.いつの分の医療費?
 対象となる医療費の額は、実際に支払った年の分となりますので、現在行われている平成23年分の確定申告の医療費控除の対象となる医療費は、昨年お支払いになった分です
 すなわち平成22年に治療した医療費であっても、年を超えて平成23年にお支払いをされたのであればその分は今回の確定申告の対象となります
 逆に昨年治療を受けた分のお支払いが今年になってしまった場合には、来年の確定申告の対象となりますので、今回の医療費控除と一緒にならないように注意してください

3.領収書が無い場合は?
 通院のために公共交通機関を利用した場合には、通常領収書は発行されませんから、何駅から何駅まで電車に乗って往復で何円だったなどの明細を作って領収書と一緒に提出をすることで、医療費控除の対象となります
 また緊急の場合や夜間などやむを得ない場合にはタクシー代も通院費として認められますけれども、それ以外の場合はよほど正当な理由がなければ認められにくいです
 自家用車による通院は、適切な金額を計算するのも難しいので更に認められにくいと思います

4.去年の分しかできない?
 給与所得者で会社などで年末調整を受けたために本来確定申告をする必要が無い方が、医療費控除などの還付となる申告をする場合には、最大5年前まで遡ることができます
 すなわち今年の3月15日までに、昨年平成23年分の医療費控除だけではなく、平成22年、平成21年、平成20年、そして平成19年分の医療費控除も申告することができます
 もちろんそのためにはその対象となる年分の年末調整が済んだ源泉徴収票とそれぞれの年分の医療費の領収書などが必要になりますし、5年分の合計ではなく必ず各年ごとの医療費の額で計算をしなければなりません

できるだけ払わない方が嬉しい医療費ですけれども、去年はちょっと多く通院したなぁと感じた場合には、上記のことを思い出しながら医療費の額を集計してみてください。
そして医療費控除が受けられるようであれば面倒くさがらずに確定申告をしましょう!

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