関与先の社長様から社会保険に加入しようと思っているとのご相談をいただきました。

社会保険についての業務は社会保険労務士の特権業務ですので、税理士資格では行うことができませんけれども、今回の内容は社会保険に関することというよりも、加入した場合の資金繰り的に大丈夫か?ということでしたので、それは私の専門分野です。

加入を検討されている理由をお伺いしますと、未加入では職安での求人募集を取り扱ってもらえないからだとのことでした。
確かに少し前にそのような話がありました。そしてリーマンショックの頃か民主党政権になった頃か一時的にその要件もなくなったとも聞きましたが、また復活したようです。

求人広告誌での募集は確かに多くの人に見てもらえるのですが、タダではないために負担も大きく、次の号が出てしまうと募集の情報も消えてしまいます。
職安で募集できるのであれば、条件によりましては助成金などももらえる可能性もありますから、できるだけ利用するのが良いと思います。

また加入を検討しているその他の理由としましては、取引先の大手企業などからは未加入だと仕事がもらい辛いようだとか、金融機関の信用度も低くなり融資の際に損をする、などとも聞いたことがあります。

中小企業の経営者の間では相変わらず社会保険庁に対する信用は低く、加入することについての負担の大きさの方が大きいことから、できれば加入したくないという考えも強いようですけれども、義務云々ではなく広い視野で見た場合には加入にすることによる利点の方が多いのではないでしょうか。

今回のご相談の結果、資金繰り的には大丈夫そうでしたので、社長様が社会保険事務所へ行って加入手続きの相談を聞いてくるということになりました。

東平安名崎灯台
東平安名崎灯台@宮古島